歴史あるクラシックホテルには、代々レシピが受け継がれてきたアップルパイがあります。そんなクラシックホテルの一つとして有名な富士屋ホテルにも、もちろん人気のアップルパイが。
日経新聞が実施したアップルパイランキングにおいて3位になったこともある、この富士屋ホテルのアップパイをお取り寄せしてみました。
富士屋ホテルについて
神奈川県箱根町にある富士屋ホテルは、1817年の創業です。いわゆるクラシックホテルの一つで、和洋折衷の特徴的な外観の本館は、登録有形文化財に指定されています。ただし、2018年からこの本館の耐震改修工事を開始し、2020年の開業に向けてホテルの営業を休止しています。
この富士屋ホテルは休止中ですが、レストランやベーカリー、そして今回アップルパイを購入したオンラインショップは営業してますので、ホテルの味を楽しむことができます。
富士屋ホテルのアップルパイの歴史
富士屋ホテルで親しまれてきたアップルパイは、1915年のメニューにも記載されていて、100年以上の歴史があるものです。当時は珍しかったナツメグやシナモンの使用、リンゴの皮を香りづけに用いる製法など、代々受け継げられてきたレシピを大切にしながらアップルパイを製造しています。
富士屋ホテルのアップルパイをお取り寄せ
富士屋ホテルのアップルパイを公式オンラインショップで購入。配送料など込みで5,436円でした。配送の状態や消費期限など、お取り寄せ時の注意事項について書きます。
配送状態について
注文してから約4日でヤマト運輸の冷蔵のクール便にて配送されました。注文時に希望お届け日と時間指定ができるようです。
緩衝材に包まれた状態で段ボールの中に入れられ、送られてきました。
緩衝材などを取り除くと、中から白く輝く箱が。
きれいな紙で作られた立派な箱です。自分たちのアップルパイに対する自信のほどがうかがえます。では開けてみましょう。
薄いラップで包装されています。特に目立った破損などはありませんでした。きちんと緩衝材を用いて、定評のあるヤマト運輸で配送している点から、配送時の不手際がないように細心の注意を払っているのでしょう。さすが老舗のホテルです。
賞味期限
届けられた日の翌日に、賞味期限が設定されていました。富士屋ホテルのサイトには賞味期限が3日と記載されていますから、製造日から1日かけて届き、次の日が賞味期限となったのでしょう。
私の地域は翌日に届きましたが、北海道・四国・九州・沖縄への発送は2日かかるようです。したがってこれらの地域では届いた当日が賞味期限となりますので、ご注意ください。
富士屋ホテルのアップルパイの特徴
早く食べたいところですが、ここでは富士屋ホテルのアップルパイの客観的な情報を記します。
大きさ・重さ
公式サイトによると大きさは7号(21センチ)とのこと。では測ってみましょう。
ちゃんと7号サイズですね。次は重さです。
1キロ越えですね。ずっしりと中身が詰まっている感じがします。
見た目
全体はこちら。
無骨な感じでインスタ映えなんて気にせずに我が道を行く、そんなアップルパイです。これも伝統のレシピに基づいているのでしょう。表面には数か所、フォークを用いて穴があけられていて家庭的な感じです。古き良きアメリカの雰囲気が漂うアップルパイとなっています。
では断面を見てみましょう。
厚さ1センチ弱ほどのアップルフィリングが3層ほど積み重なっています。包んでいるパイ生地は薄く、アップルフィリングが断面の多くを占めています。パイ内部の空間はほぼない感じで、リングフィリングがギッシリとあふれんばかりです。
原材料

目を引くのがやはり、ナツメグですね。アップルパイの本場アメリカでは、ナツメグなどのスパイスを使用するのが当たり前です。
富士屋ホテルが100年以上前にこのレシピを教わったのはアメリカ人なのかもしれません。その教わったレシピは当然ナツメグを使ったものでしょうから、その伝統を引き継いでいるのでしょう。同じくスパイスのシナモンも入っています。また、オレンジジャムも気になるところです。
富士屋ホテルのアップルパイのレビュー
個性的な「スパイス系アップルパイ」
では食べてみます。
一口食べてまず感じるのが、ナツメグやシナモンなどのスパイスの香り。他のアップルパイに比べて明らかに強く感じます。シナモンが苦手な人は少し厳しいかもしれません。個性的な味わいです。
アップルフィリングはやわらかいがとろける程ではなく、ぎりぎりシャキシャキ感が残っています。レーズンなどは使用しておらず、リンゴだけです。
最初に感じたスパイスの次は、柑橘の甘酸っぱさが訪れます。原材料に書かれているように、オレンジジャムの味わいでしょう。リンゴ自体の風味と合わさって、それほど強くはありませんが、この爽やかな酸味も存在感があります。
甘味は抑え気味です。アメリカ的な外見のアップルパイの感じからして、濃厚な甘さを想像していましたが…。以前、アメリカ人直伝の「松之助」のアップルパイを食べましたが、甘さは強くはありませんでした。もしかしたら、アメリカ人の好むアップルパイは甘さ抑え目なのかもしれませんね。
パイ生地はバターの香りはあまり感じません。表面のパイ生地はパリパリの食感です。アップルフィリングの個性の強さに比べ、おとなしいパイ生地となっています。パイ生地とアップルフィリングのハーモニーを味わうというより、個性的なアップルフィリングを包むためのパイ生地というべきでしょう。
すべてはシナモンやナツメグの香り漂うアップルフィリングを味わうために考えられた、「スパイス系アップルパイ」。富士屋ホテルのアップルパイを一言で言うとこんな感じになります。他にはないこのアップルパイだけの味わいに一度とりこになれば、もう抜け出せないでしょう。好きなひとにはたまらないアップルパイとなっています。
富士屋ホテル風の食べ方
同封されていた説明書には、富士屋ホテルおすすめの食べ方が記載されています。それによると、アップルパイを電子レンジで軽く温め、つぎにオーブントースターで表面が軽く焦げる程度に焼く。そして、バニラアイスを添えていただく、とのこと。このようにやれば、富士屋ホテルのラウンジで食べるのと同じような味わいになるらしいです。
実際にやってみました。
アップルパイを温めることによって、シナモンやナツメグの香りが強くなります。パイ生地はパリパリ感が増し、アップルフィリングとの対比が際立ち、食感が楽しめるように。そしてバニラアイスとともに食べると、さらにアップルフィリングの個性的なスパイスの香りが引き立ち、より富士屋ホテルのアップルパイらしさが強調されるようになりますね。
富士屋ホテルのアップルパイを食べてみて、スパイス香る味わいのファンになった方は、このホテルおすすめの方法で食べれば、より美味しく食べられると思います。
採点
・甘さ ★★☆☆☆
・酸味 ★★★☆☆
・バランス ★★★☆☆
・独自性 ★★★★★
・もう一度食べたい度 ★★★☆☆
【総評】シナモンとナツメグの香りが漂うアップルフィリングを楽しむアップルパイ。好きな人ははまるが、苦手な人もいそう。
お取り寄せ方法
富士屋ホテル倶楽部 楽天市場店
富士屋ホテルの楽天市場店において販売しています。
11×22×6.5センチの長方形で本体価格2,430円(冷凍配送)。
※限定品のため取り扱いが無い場合あり
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